「クリスマス」

もうすぐクリスマスですね。そして新年。クリスマスとは12月25日をキリストの誕生日として祝うことですが、もともとクリスマスの起源は「太陽崇拝」にあって聖書の教えではないのです。キリストの死後、宗教家達が集まり、キリストの誕生日を「征服されざる太陽の誕生日」を祝う異教徒達のお祭りの日と同じ日付にすることで、キリスト教に改宗させようとしたのでした。更に当時の12月17日から24日まではローマで農耕の神をたたえるサトゥルナリア祭が行われていて、この祭りでは宴会をしたり贈り物をする風習があったのです。 その後17世紀ごろのイングランドや植民地ではクリスマスを祝うことが禁じられていましたが、現代では普通の人が聖書やキリスト教に親しむ絶好のチャンスとしてクリスマスに教会が信者、未信者(信者ではない人)にも広く門戸を開くようになったのです。

 

日本では1552年(天文12年)に周防国山口(現在の山口県山口市)で、宣教師のコメス・デ・トルレス達が信者を招いて降誕祭を祝ったのがクリスマスの始まりと言われています。その後江戸時代に幕府がキリスト教を弾圧したので、明治の初めまでクリスマスは全く受け入れられませんでした。

明治時代に入って1900年(明治33年)に当時の明治屋が銀座に進出し、そのころからクリスマス商戦を打ち出したことが大きな契機になって広がりました。大正時代には児童向けの雑誌や少女雑誌の12月号にはクリスマスにまつわる逸話や挿絵が沢山導入されました。 1925年(大正14年)には日本初のクリスマス切手(結核撲滅の寄付用)が発行されたのです。

 

1926年12月25日に大正天皇が崩御し、大正天皇祭として休日と定められたため、同日のクリスマスの習慣がますます広まりましたが、1948年(昭和23年)に決められた「国民の祝日に関する法律」が施行され休日ではなくなりました。 でもそれまでにはクリスマスの意味考え方等がすっかり日本人にも浸透していました。 イギリス及びイギリス連邦諸国ではクリスマス後12月26日をボクシングデーとして使用人や配達人にプレゼントを渡す習慣が定着していますが、日本ではクリスマスが終わるとあっという間にお正月を祝う雰囲気に突入します。皆様実り多い来年を迎えられますように!

クリスタル

 

占い暦40年以上、

オーストラリア・シドニー在住の日本人カウンセラー

 

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