「夢占い」

今月は人類史上最も古い占い=夢占い・オニエロマンシー(Onieromancy, Onierocriticism)の話です。ギリシャ最古の文学作品イリアス(紀元前8世紀)に夢は最高神であるゼウスに由来し「夢判断師」が実在、旧約聖書にはヨゼフとダニエルの有名な夢想の話、エジプトのファラオは自分の跡継ぎを夢占いで決定するなど、夢は神秘的な神と接する橋渡しでした。さらにギリシャでは「夢の象徴学」(紀元前2世紀)という本で3000近い夢解釈がなされたほど。日本でも古事記、日本書紀に夢見によって天皇が跡継ぎを決めたり政治的な方針を得たり「夢合わせ」と言って、夢を語り吟味する習慣があったようです。その後20世紀に入ってからフロイトとユングが夢の分析を行いました。夢占いはほかの占いと違って心理学やカウンセリング的な要素が強いのはその為です。夢のタイプには①刺激夢―身体的な要因で見る、②予知夢―自分や身近な人の未来を見る、③明晰夢―夢の中で「これは夢!」と自覚するもの=十代やクリエイティブな仕事をしている人に多い、④入眠時幻覚、⑤白昼夢などがあります。

 

夢判断として一般的なものをいくつか挙げてみましょう。「追われる」夢=精神的に追い込まれプレッシャーが強いとき。「落ちる」夢=挫折感、敗北感を感じているか、失敗するのが怖いとき。「喧嘩」=内面的な葛藤、「髪を切る」=今抱えている問題を片付けたい願望。「歯が抜ける」=問題の解決、運気の上昇、環境の変化、「赤ちゃん」=未来の可能性、無力さの象徴、「たまご」=未来の可能性ともろさの両義性、「火事」=派手に燃えるほど吉、「トイレ」=汚いものや問題を流す、コンプレックスの場合も、「糞便」=お金が入る予兆。いずれにしても夢は必要な情報を記憶に植えつけるときに見るそうですから、「夢自体の流れを大切にし、その時の自分の現実生活を加味して」判断するようにしましょう。「うのみ」は厳禁! ですが、宝くじを当てた人の多数が「糞便にまみれ」た夢を見た記録があるのは偶然でしょうか???

クリスタル

 

占い暦40年以上、

オーストラリア・シドニー在住の日本人カウンセラー

 

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