「大天使ミカエル」

今月は大天使ミカエルについてお話しましょう。天使（神の使いのこと）には９つの階級があるとされています。　全部では７２人の天使達がそれぞれ我々を誕生日の５日ごとに区分けして保護していると言われていますが、その天使の階級中、ミカエルは「大天使＝アークエンジェルス」のグループに属しています。もともとは天使軍を統括する最も高貴なグループであり神にもっとも近い位置にいたのですがその役割上、徐々に人間に最も近い８番目の位置にまで降り立って来ました。　他のより高貴な天使達は霊的で非物質的な存在なので聖職者等との関係を築き、人間界とはそれほどのかかわりはないとされますが、大天使達はより人間界に近い為にもっとも自由に行動でき、我々に対する影響力も絶大なのです。

大天使の中でも「４大天使と呼ばれるのは「ガブリエル」＝神の意思を直接聞きそれを伝える役目、「ラファエル」＝旅行者の加護をし病気や怪我を治癒する役目、「ウリエル」＝燭（しょく）天使＝高貴な天使軍との折衝係、そして「ミカエル」・・その言葉の意味は「神に似たもの」「正義の代行者」「慈悲そのもの」と訳されています。

旧約聖書の「ダニエル」によると、イスラエルの国の守護天使として、新約聖書では「ヨハネの黙示録」で悪魔の化身であったドラゴンを退治した武勇伝で、「モーゼの黙示録」では双子の兄であるルシファーが人間を自分より可愛がる神に嫉妬して起こした反乱で、見事に兄を破り、彼を地下に閉じ込めて堕天使とならしめました。　ルシファーが悪魔と同意語とされるゆえんです。　またミカエルには死者を冥界に送る役割があり、死者の魂を秤にかけて天国行きか地獄行きを深慮しているその姿は数々の教会画に描かれています。

「セクンダティー」と言う１５世紀以前の中世の思想によると、７人の天使による惑星の支配が、３５４年交代で地球に対し完全保護体制で行っていくとあり、ミカエルの保護する期間が１８８１年から２２３５年までとなっています。　戦いのシンボルである守護の天使ミカエルの保護下にある現在の地球は、虐殺、爆破、民族や宗教間の争い、あるいは天変地異に至るまで、その力を試そうとしているのかもしれません。　でも神の意思を伝え、正義を行い勝利を勝ち取って行くミカエルの保護下にある限り私達の将来は明るいのではないでしょうか？