「奇跡」

今月は「不思議な出来事、説明できない事象、運気の振幅が大きくなる」期間になっています。天候不順、政経不安定、何もかもがネガティブに進んでいるような昨今ですが、奇跡とまでは行かなくともちょっとした心温まる不思議現象が起きやすい運気に突入しています。いつもより歩調を緩めていつもより多めに感謝しながらこの時期を楽しみましょう。それではルルドの泉の奇跡のお話をお届けしましょう。

 

フランスとスペインの国境のピレネー山脈の麓の人口15000人足らずのルルド村。1858年2月11日少女ベルナデッタは友と薪にする流木を集めていました。浅い小川の向こうのマザビエルの洞窟に眼をやると金色に霞むまばゆい光の中に美しい婦人が立っているのが見えました。その後18回現れた婦人は思わずひざまずいて祈りを唱えたベルナデッタにその場に穴を掘らせて泉を沸かせたあと「泉の水をのみその水で洗いなさい」と言ったのです。それを見ていた8000人の村人がその婦人を聖母マリアだと断定し、病が次々に治ったと言う人々の訴えにより、1862年1月18日にカトリック教会は公的にルルドの泉を奇跡の場所と認める教書を出しました。この巡礼地には今は取り除かれていますが、以前は歩けるようになった沢山の人たちの松葉杖が献上され、今でも車椅子の巡礼者が絶え間なく訪れて今に至っています。分析の結果水の成分は天然ゲルマニウムイオン水で今でも日に12万4200リットルの水が湧き出しているそうです。

 

ベルナデッタは1879年4月16日に肺結核を患い35歳の若さで亡くなりましたが死後30年経った1909年9月22日で司教立会いのもとで墓を掘り起こしてみた所、全く腐敗していない事が判明。また16年後1925年4月18日に再度掘り起こした所一部を除き腐敗が進んでいなかった。1925年に顔の部分をで包んでベルナデッタの遺体はヌーヴェルのサン・ジルダール教会に安置され一般公開されています。遺体が腐らないということが聖人としての検定に大きな要素になるカトリック教会でベルナデッタは1933年に教皇ピオ11世から列聖されました。 後日譚です。ベルナデッタ本人は聖母マリアが出現したとは言っていないこと、彼女の病気の治療は山を越えた医者にかかっていて泉の水では治療をしていなかったこと、厳しい検定を設けているカトリック教会では実際の奇跡は10年に1例ほどあるかないか。年間の訪問者が500万人と言われていますから5000万人に1人の割合での奇跡の数としては多くはありません。それでも車椅子の行列は続きます。「信じる者は救われる」の例え通りそういう人たちは自分の無意識の力で奇跡を作り出しているのかも知れませんね。

クリスタル

 

占い暦40年以上、

オーストラリア・シドニー在住の日本人カウンセラー

 

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