「心理安定について」

エルニーニョの影響か、イルミナティの陰謀か、はたまたアメリカを基点とするHAARPの影響なのか、アメリカの都市で零下50℃を記録し、シドニーでは昨年よりも暑い夏となるだろうと言われ、記録を悪更新しそうなこの頃です。こういう環境変化の激しい時に、精神的に自分の心と体の健康を支えきれない人が多くなり、それを見込んだ霊感商法が、水面下で動きをぶり返してきています。除霊に何10万と要求したり、エクソシズムの知識もないのに、人格障害の患者や身体障害のみの人たちを相手に、ブードゥーまがいな魔除けの儀式をしたり、特攻薬と称して、訳の分からない物を調合した高い薬を買わせて飲ませたり。今期の光は、そういうあなたの心に潜む落とし穴に焦点を当ててくれ、どうしたら適切で健康な生活が送れるかの後押しをする力を与えてくれるでしょう。最も重要なことは、1人で悩まない事。最近では、全く症例のない症状についても、その原因を見つける手助けを探してくれる丁寧な医者、心理学者、ネットの情報が増えています。そして、黙っていないで言葉に出す事、どういう状態なのかメモする事、1日のいつ心が揺らぐのか、誰といるときに不安定になるのか、どこに出かけたら心臓がドキドキするのか、出来る限りの自己観察をする事から始めてみましょう。


自分で気づかずに心身症になっている人、なる人が多い、ストレスの高いこの頃ですね。心身症にも、循環器系(狭心症、不整脈、心臓神経症等)、呼吸器系(気管支ぜんそく、過喚起症候群等)、消化器系(消化性かいよう、過敏性腸症候群、神経性嘔吐等)、内分泌系(糖尿病、神経性食欲不振症、神経性過食症、肥満症等)、泌尿器系(神経性ひん尿、夜尿症、心因性インポテンツ等)、神経系(偏頭痛、筋収縮性頭痛、自律神経失調症等)、皮膚科関連(アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、皮膚そうよう小、多汗症等)、小児科関連(小児ぜんそく、起立性調整障害等)、耳鼻科咽頭科関連(メニエール病、めまい、咽頭頭異常感症等)と実に色々なものがあるのです。


たとえば、数学嫌いの子供が数学の授業のある日になると、頭痛や腹痛を訴える事があります。ところが学校が終わる頃の時間になるとケロッとなおってしまう。これは心理的なストレスによって、1時的に頭痛や腹痛と言う身体症状が生じたものの典型です。このように、「心身症」とは身体の病気であっても、その発生や経過に心理的な要因が、密接に関係しているものの事を言います。

心身症にかかりやすい人は、人の顔色や言動を気にする、辛いことがあっても我慢する、自分の感情を抑えても、周囲にあわせようとする等の、適応過剰の傾向が多く見られます。性格心身症の特性として、「アレキシシミア」(失感情症)と呼ばれる症状がありますが、これは、感情を感じたり表現したりすることが困難になると言うもの。周囲の人に気を遣って過剰適応するために、感情を抑えてしまい、そのストレスが身体の弱い部分に顕著な症状となって現れます。覚えがあるでしょうか?


頭痛にも心理的な要因から来るものが多いのです。偏頭痛や緊張性頭痛がそれ。睡眠不足や職場での悩み、家庭内での葛藤が原因と見られ、特に、几帳面で完全主義者で、負けず嫌いな性格の人は偏頭痛になりやすい。頭の筋肉が心理的な緊張によって収縮して起きるのが、筋収縮性頭痛で、肩こりや首筋の張り、ひどいときは吐き気やめまいへと昇華して行きます。また、会社や嫌な場所への移動の途中で、決まって下痢の発作を起こす人もいます。その上、それが恐怖となって、電車やバスに乗れなくなり、社会生活に支障をきたす人もいます。腸は最もストレスに敏感で、下痢や便秘を起こしやすく、慢性的な便通異常は「過敏性腸症候群」を疑う必要があります。思春期や青年期の自律神経が不安定な時期に起きやすいとされていますが、中高年でもこの頃では、かなりな症例があります。


いずれにしても、まずは原因になりそうな、自分の置かれた状況を冷静に判断、医者に相談、信頼出来る家族等に話してみる所からスタートして下さい。殆どの場合は「悪霊がついている」、「ご先祖霊を粗末にしたのが原因」とか「あなたの心を支配している悪魔を駆除する必要がある」と言う事はありません。ごくごくまれに、悪霊が取り付いている事もありますが、まずはあなたに起きる可能性は99%ありません。霊感商法に騙されることの無いように、心と身体の健康を維持しましょう!


クリスタル

 

占い暦40年以上、

オーストラリア・シドニー在住の日本人カウンセラー

 

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