「洗脳」

今月は「洗脳」と「マインド・コントロール」についてお話しましょう。洗脳はBrain washingとも言われ、ある人の思想や主義を、主に物理的暴力(拷問、薬物、電極を埋め込む手術等)あるいは精神的な圧迫(罪の意識の植え付け等)によって根本的に変えさせることです。洗脳は価値観や記憶すら改ざんすることで本質は違ったであろう人格を破壊した上でまったくの別人にすることであり人道上殺人行為に匹敵するとされます。戦争を通じて数々の洗脳の事実がありますが、オウム真理教は旧ソ連で行われていた洗脳方法を駆使し実行しています。 一方マインド・コントロールは人間の誰もが持つ心理を利用して強制によらずあくまで自分の意思で選択したかのようにあらかじめ決められた結論へと誘導する行為と技術のことを言います。キャッチセールス、自己啓発集団、宗教団体、カルト等も同様の手法を使っており一生を通して被害を蒙るケースも少なくありません。

 

方法を挙げてみるとー <好意の返報性> 人から好意を受けると返したくなる心理、<ローボール> 受け取りやすい低いボールを投げることによって相手のガードを取り除いていく=「お時間かかりません」「30分だけ話を聞いてください」「お金は一切かかりません」等の話しかけで初めは無料のコンサート、イベント、バーゲン等に誘い、その後、有料や深い係わり合い等ボールを徐々に高くしていく行為、<権威性> 著名人との関係を強調して安心させる、<希少性> 限定XX個、あなたにだけ・・と心に訴える、<コミットメント> いつもつじつまの合う自分でいたいと言う心理で、せっかく名前も住所も書いて無料で入会したし、せっかく作った会員権を使ってみたいと思わせること、<知覚のコントラスト> 心理的に対照的な刺激を受けるととかく私たちは知覚や認識に対比効果がでること=高級店で高価な値札を見た後での一般店では普段は手が出ない商品が安く感じられること、<恐怖心> 脱会すると不幸になると繰り返し刷り込まれた恐怖心によって団体から離れられなくなること。泣き落とし、グループでの圧迫、入信後の「しつけ」手法、洗脳的手法(孤独、極度の不眠、疲労、薬物、栄養失調等)によって思考能力の低下までを引き起こします。

 

私には関係ないわ!と思いますか? ドメスティック・バイオレンス、入会したので毎月いやいやながら払っている化粧品やDVD、気に入らないサプライアーでも他に移れない自分、いつも利用されるだけなのに付き合っていて切れない相手、効果がないのに払ったからと続けているダイエットやデトックス・・・健康な意識の自分を取り戻すために一度自分のコミットメントを見直してみましょう!

クリスタル

 

占い暦40年以上、

オーストラリア・シドニー在住の日本人カウンセラー

 

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